「ジャパン・フード・セレクション」第100回を記念して受賞企業合同授賞式を開催しました。午前の部にご参加いただいた企業の皆様に、商品開発への想いや受賞の喜びについてお話を伺いました。
・カネカ食品株式会社
・春蘭の宿 さかえや
・株式会社新藤
・田辺養鶏場。
・株式会社フルーティーブリッジ・ジャパン
・mutty's株式会社
(掲載企業は五十音順)
■カネカ食品株式会社
左からBtoB営業統括本部東日本支社 関東信越営業部 西関東支店課長 半田 智久さん、商品統括部 商品開発部 課長 渡辺 英樹さん
Q商品の特徴やこだわりについて教えてください。
「オリーブ oil de アーモンド」は、イタリア製造ピュアオリーブオイル100%と粗く砕いたアーモンドを組み合わせた、素材のおいしさとザクザクとした食感を楽しめる商品です。フライドオニオンやバジル、アンチョビソースなどを加えることで、後を引く味わいに仕上げました。また、にんにくを使用していないため、時間帯を気にせずお召し上がりいただけます。パンだけでなく、パスタやサラダ、冷ややっこなど、さまざまな料理に活用できる点も魅力です。
Q商品開発のきっかけを教えてください。
幅広い世代に親しまれるBtoC商品を目指して開発しました。「パンのお供」をコンセプトに、オリーブオイルとアーモンドを組み合わせた新しい提案に挑戦しました。ターゲット層や味の方向性について営業メンバーと何度も意見を出し合いながら、商品化を進めました。
Q開発で苦労したことや、特にこだわった点はありますか。
オリーブオイル価格が高騰する中でも、品質を最優先に考え、イタリア製造ピュアオリーブオイルのみを使用することにこだわりました。原材料の品質を妥協せず、おいしさと価値を追求した商品づくりを行っています。
Qジャパン・フード・セレクションに応募した理由を教えてください。
営業活動や試食会を通じて販路を広げてきましたが、お客様からジャパン・フード・セレクションへの推薦をいただいたことをきっかけに、さらに多くのお客様へ商品を知っていただくため応募しました。受賞をきっかけに、パッケージやECサイトでも受賞実績をPRし、さらなる販路拡大につなげたいと考えています。
Q今後の展望についてお聞かせください。
「オリーブ oil de アーモンド」を皮切りに、「アカシアハニー de ナッツ」を発売しました。今後は「オリーブ oil de チーズ」の発売も予定しており、「パンのお供」シリーズとしての展開を強化していきたいと考えています。それぞれの商品の魅力を発信しながら、さらなる販路拡大を目指してまいります。
受賞商品
第100回グランプリ受賞
オリーブoil de アーモンド
企業プロフィール
カネカ食品は、製パン製菓市場のみならず飲食市場全体の分野において、「顧客課題解決」「美味しさ」「健康」をかなえる機能を有した「食の素材の品揃え」と共に、技術・情報・物流・サービスを組み合わせ、的確にお届けすることのできる「お客様に選ばれ、存在感のある高付加価値型の流通卸企業」を目指します。私たちを結ぶものは「驚きのある、おいしい食品素材提供へのこだわり」。地域密着の姿勢を基本に、消費者のニーズを先取りしたお客さまに役立つあらゆる商品、サービスを確かな全国ネットワーク力でお届けしていきます。
https://www.kanekashokuhin.co.jp/
■春蘭の宿 さかえや
代表取締役 湯本 晴彦さん
Q商品の特徴やこだわりについて教えてください。
「しぶざるくん味噌プリン」は、その名の通り味噌を使用したプリンです。味噌のほどよい塩味がプリンの甘みを引き立て、和風ならではの味わいを楽しめます。味噌の風味が強くなりすぎないよう配合を何度も調整し、ほのかに香る絶妙なバランスに仕上げています。
Q商品開発のきっかけを教えてください。
もともとは旅館でお客様に提供していたデザートでしたが、「お土産として持ち帰りたい」という声を多くいただいたことが商品化のきっかけです。渋温泉を代表する新しい名物をつくりたいという想いから、温泉街のマスコットキャラクター「しぶざるくん」を採用し、地域全体で愛される商品を目指しました。現在では道の駅でも販売され、渋温泉のお土産として親しまれています。
Q商品化で苦労したことを教えてください。
味はすでに完成していましたが、商品として販売するためには専用厨房の整備やパッケージ、ラベル、食品表示など、一つひとつ準備する必要がありました。厨房の許認可取得や製造環境の整備なども含め、商品化まで約3年を要しました。多くの方々の協力を得て、ようやく製品化することができました。
Qジャパン・フード・セレクションに応募した理由を教えてください。
お客様から推薦をいただいたことが応募のきっかけです。「せっかくなら挑戦してみよう」という思いで応募しましたが、グランプリを受賞できるとは思っていませんでした。今回の受賞を励みに、地元でも広くPRし、多くの方に商品を知っていただきたいと考えています。
Q今後の展望をお聞かせください。
目指しているのは、渋温泉全体をさらに盛り上げることです。プリンだけでなく新たなスイーツの開発やカフェ、お土産店の展開などを通じて、温泉街の魅力をより多くの方に発信していきたいと考えています。今回の受賞は、その取り組みを後押ししてくれる大きな励みになりました。
受賞商品
第100回グランプリ受賞
しぶざるくん味噌プリン
企業プロフィール
春蘭の宿 さかえやは、1927年に創業し、長野県山ノ内町・渋温泉に位置する温泉旅館です。おもてなしを大切にした宿づくりをはじめ、カフェや食品事業などにも取り組み、地域の魅力を発信しています。旅館で提供していた料理やスイーツを商品化するなど、新たな価値を創造しながら、渋温泉の活性化と地域に根ざした魅力ある商品づくりを続けています。
https://e-sakaeya.jp/
■株式会社新藤
左から代表取締役社長 新藤 祐一さん、経営企画部 部長・通信販売事業部 課長 新藤 恵理さん、地域営業部 食品事業 小西 亜希さん
Q商品の特徴やこだわりについて教えてください。
鳥取和牛を100%使用した「神坂屋 鳥取和牛 極みハンバーグ」は、やわらかさだけではなく、まるでステーキのような肉本来の食感と旨みを楽しめるよう開発しました。ソースをかけなくてもおいしく召し上がれるよう、味付けにもこだわっています。
特定の高級部位を使用することではなく、さまざまな部位を最適なバランスで配合し、牛肉本来のおいしさを最大限に引き出すことを目指しました。何度も試作を重ね、「本当においしい」と感じていただけるハンバーグを追求したことが、この商品の一番の特徴です。
Q商品開発に至った経緯を教えてください。
当社では30~40年前から精肉事業に取り組み、肉の知識や技術を積み重ねてきました。その経験を活かし、「自分たちが本当においしいと思える商品を届けたい」という思いから、社員一丸となって商品開発に取り組みました。
試作品を何度も作り、何度も試食を繰り返す中で、高級部位だけではおいしいハンバーグはできないことを実感し、肉本来のおいしさを引き出せる配合を追求しました。
Qジャパン・フード・セレクションに応募された理由を教えてください。
鳥取和牛は品質の高さに対して全国的な知名度がまだ十分ではありません。鳥取和牛専門の通販事業を立ち上げるにあたり、その魅力を伝える看板商品としてハンバーグを開発しました。
第三者から品質を評価していただくことで、お客様に安心して商品を選んでいただけると考え、応募しました。グランプリを受賞できたことは大変うれしく、今後の情報発信にも活かしていきたいと思います。
Q今後の展望についてお聞かせください。
卸売業として培ってきた経験を活かしながら、自社ならではの商品づくりをさらに進めていきたいと考えています。今回の受賞を励みに、社員一人ひとりが誇りを持って商品開発に取り組み、地域の魅力を発信できる商品を増やしていきたいと思います。
また、受賞したハンバーグにとどまらず、ハンバーガーなど新たな商品展開も視野に入れ、さまざまな形で鳥取和牛の魅力を全国へ届けていきたいと考えています。
受賞商品
第100回 グランプリ受賞
神坂屋 鳥取和牛 極みハンバーグ
企業プロフィール
株式会社新藤は、1915年に創業し、鳥取県東伯郡三朝町に本社を置く、酒類・食品の卸売をはじめ、自社商品の企画・開発や通信販売事業を展開する企業です。100年以上にわたり培ってきたノウハウを活かし、鳥取県産の食材を使用した商品開発にも力を入れています。素材本来のおいしさを引き出すことにこだわり、品質と味を追求した商品づくりを通じて、地域の食の魅力を全国へ発信しています。
https://www.kanzakaya.jp/
■田辺養鶏場。
左:代表 田辺 竜太さん
Q商品の特徴やこだわりについて教えてください。
忍野村の豊かな自然の中で、富士山の伏流水を飲み水として与え、平飼い・放牧というストレスの少ない環境で鶏を育てています。自然に近い飼育方法により、コクがありながらも、やさしく自然な味わいの卵に仕上がっています。
Q現在の飼育方法に至った経緯を教えてください。
父がおいしい卵づくりを追求し、餌にもこだわってきたことで、卵自体の評価は高くいただいていました。一方で、販売を進める中で飼育方法を重視されるお客様が増えていることを実感し、差別化を図るため平飼い・放牧への転換を決意しました。同業者のサポートを受けながら、より自然に近い飼育環境づくりに取り組んでいます。
Qジャパン・フード・セレクションに応募した理由を教えてください。
フードアナリストの方から推薦をいただいたことがきっかけです。第三者機関による評価を受けることで、自分たちのこだわりや商品の価値をより多くの方に伝えられると考え、出品を決めました。
Q今後取り組みたいことを教えてください。
今後は加工品の開発にも挑戦したいと考えています。また、養鶏場の規模を大きくすることを目指すのではなく、飼料米の栽培や堆肥を活用した農業、売店やカフェの運営、さらにはアグリツーリズムなどを通じて、地域の魅力を発信できる養鶏場づくりを目指しています。富士五湖エリアの観光資源とも連携しながら、地域全体の活性化にも貢献していきたいと考えています。
受賞商品
第100回グランプリ受賞
忍野平飼い放牧卵(the egg)
企業プロフィール
田辺養鶏場。は、山梨県忍野村で養鶏業を営み、富士山の伏流水と豊かな自然環境を活かした卵づくりに取り組んでいます。平飼い・放牧によるストレスの少ない飼育方法と、独自配合の飼料にこだわり、自然なコクと豊かな風味を持つ卵を生産しています。人にも鶏にもやさしい環境づくりを大切にしながら、安全・安心でおいしい卵を通じて、地域の魅力や食の価値を発信しています。
https://www.instagram.com/tanabeeggfarm/
■株式会社フルーティーブリッジ・ジャパン
左:部長 久保田 恭弘さん
Q商品の特徴やこだわりについて教えてください。
「蜜果パイナップル」は、酸味が少なく甘みが強いことが特徴です。芯までやわらかく、そのままおいしく召し上がっていただけます。また、サイズ展開も豊富で、お客様のニーズに合わせた商品を提供できる点も魅力です。主に小売店で販売し、ご家庭でカットして手軽に楽しんでいただける商品となっています。
Q「蜜果」ブランドが誕生した経緯を教えてください。
「蜜果」は、生産者が使用しているブランドではなく、当社が日本市場向けに立ち上げたオリジナルブランドです。パイナップル本来の甘さや、芯まで食べられるおいしさといった特徴を、日本のお客様に分かりやすく伝えたいという思いからブランド化し、販売を始めました。
Q商品を取り扱ううえで苦労されていることはありますか。
最も重要なのは品質管理です。生鮮品は日々状態が変化するため、収穫から輸送、店頭に並ぶまでのタイミングを見極めながら、最も良い状態でお客様へ届けることに努めています。同じコンテナ内でも品質に差が生じることがあるため、細やかな管理を徹底しています。
Q今後の展望についてお聞かせください。
小規模な会社だからこその機動力を強みに、日本のお客様にとって価値のある商品を世界中から探し、最適なタイミングでお届けしていきたいと考えています。大手にはない視点で新たな商品を提案し、これからも付加価値の高い商品を提供していきます。
受賞商品
第100回 グランプリ受賞
蜜果(台湾産パイナップル)
企業プロフィール
株式会社フルーティーブリッジ・ジャパンは、青果物の輸入・販売を手掛ける企業です。世界各地の生産者と連携し、高品質な果実を日本市場へ届けるとともに、日本のお客様のニーズに合わせたオリジナルブランドの企画・開発にも注力しています。品質管理を徹底し、安全・安心で価値ある青果物を提供することで、新たな食の魅力を発信し続けています。
https://fb-j.com/
■mutty's株式会社
左から最高相談責任者 森木 稔さん、代表取締役・代表理事・給与支払執行者 村井 悟史さん、野生獣肉案内人 鳥獣捕獲従事者 中本 靖也さん
Q商品の特徴やこだわりについて教えてください。
芳醇なトリュフの香りと、うりぼうならではのやさしく柔らかな食感が最大の特徴です。レトルト加工では熱によってトリュフの香りが飛びやすいため、その香りを瓶の中に閉じ込める製法の確立に約1年を費やしました。素材の魅力を最大限に引き出すため、細部までこだわり抜いて仕上げています。
Q商品開発のきっかけを教えてください。
うりぼうは小型で採算が合いにくく、市場に流通しにくい食材です。これまで飲食店向けに精肉として提供してきましたが、より多くの方に味わっていただきたいという思いから、家庭でも楽しめる商品として開発しました。
Q開発で苦労した点はありますか。
最も苦労したのはトリュフの香りを残すことでした。また、年間600本限定という少量生産に対応していただけるOEM工場を探すことにも時間を要しました。「どこにも売っていない特別な商品」というコンセプトを大切にしながら開発を進めました。
Qジャパン・フード・セレクションに応募した理由を教えてください。
商品の品質には自信がありましたが、第三者から評価をいただくことで商品価値をさらに高め、お客様に安心して選んでいただけると考え応募しました。今回の受賞を今後のPRにも積極的に活用していきたいと思っています。
Q今後の展望をお聞かせください。
これからも毎年、品質の高い商品を開発し続け、「ただのジビエ屋ではなく、ワンランク上の商品を生み出す会社」を目指していきます。今回の商品を第一歩として、ジビエの新たな価値を広く発信し、多くの方にその魅力を届けていきたいと考えています。
受賞商品
第100回グランプリ受賞
トリュフ香るうりぼうのコンフィ
企業プロフィール
mutty's株式会社は、富山県黒部市を拠点に、狩猟から加工・販売までを一貫して手掛けるジビエ専門企業です。狩猟から食肉処理、商品開発までを一貫して行い、野生鳥獣の命を無駄にすることなく、新たな価値ある食材として活用することを目指しています。高度な技術と品質管理のもと、素材本来のおいしさを最大限に引き出し、ジビエの新たな魅力を発信するとともに、地域野生動物の生活資源を活かした持続可能な社会価値を大切に取り組んでいます。
https://muttyskingdom.jp/